イマジネーションパワーで殴られるやつ 映画「ファンタスティック・プラネット」紹介

創作においてアイディアが出ないとき、他の作品にたくさん触れるのが有効であるという説をよく聞きます。そういったときは、映画「ファンタスティック・プラネット」がおすすめです。ただし風邪に効きすぎる劇薬を飲むようなものになる可能性が高いので注意されたし。
カテゴリ分けするならAKIRAとかパプリカとかの類。

宮崎駿に影響与えたってマ?

フランスの”濃さ”、凝縮されちまったな……

みたいな映画。

1973年にアニメ映画で初めてカンヌで賞を取った作品なので、「世界中のクリエイターが影響を受けた」というのが誇張にならない稀有な作品。

ストーリーはSF。青い巨人・ドラーク族と小さい人間・オム族がいる惑星でオム族の親子がドラーク族に追われるところから話は始まります。
宮崎駿にも影響された作品ってあるんだ……(あたりまえだけど)って再確認できるだけでも結構観る価値があるように思えます。

こちらの常識を突き破る演出の嵐

正直エンタメ性は捨てて、芸術性に全振りしている映画だと思います。
エンタメ的な面白さはないんですが、尖っているおかげで何物にも代えがたく記憶に残るし心の奥底に残ってしまう…そんな力があります。

現代とは違う手法でアニメが作られているうえに倫理価値観がまるで違う異世界を徹底的に描いてくれているので、観ているうちになんだか……知覚外の高音波で想像性が刺激される感じがしてきます(なんだこの感想?)。とにかく映画が持つパワーが強烈・鮮烈。

制作者が真面目に熱意やこだわりを持って描いたのは分かりつつも、瞑想するシーンがマジで生きてきた中でダントツの意味分からなさなので好きです。
監督、その発想どこから来たんだ。宇宙からか。そうか……

結論:クリエイター全員におすすめ!

前衛的すぎてホラー映画よりホラーとか言われていてライトにおすすめ!って言いにくいんですが検索避けもしてるしライトに言います。おすすめ!

速攻でこの作品に関連してアイディアが出てくるとかはないと思いますが、アイディアが出てくる器官が刺激されるのは確実です。
筆が止まったらぜひ。